こんにちは、サンデーです。
専業でアフィリエイトをやっていてそれなりに儲かってくると、バカ高い健康保険料に悩まされることになります。
フリーランスの入る国民健康保険では、最高保険料は年間90万円ほど。地域によってはなんと月8万円もかかるところもあります。
「ほとんど病院に行かないのに、こんなに取られるなんてバカバカしすぎる!」
「もっと国民健康保険料を安くしたい!」
ということで、アフィリエイターが入れる健康保険組合はないかと探してみました。
調べたところ、よく聞くのが文芸美術国民健康保険組合(以下、文美国保)です。
ただ、文美国保は「アフィリエイター・ブロガーの加入は無理」と言われています。
でも最近の僕の収益はYouTubeが多くなってきているので、「ユーチューバーなら加入できるのでは?」と思い、問い合わせてみました。
そして、文美国保に入れたのかというと・・・
結論から言うと、アフィリエイターでもユーチューバーでも文美国保の加入は無理でした。。
ただまぁ、一般的なアフィリエイターやユーチューバーが加入するのは無理だけど、特殊な人なら加入できる可能性もあります。
というわけで、アフィリエイターやユーチューバーが文美国保に加入するための条件を詳しく解説していきます。
文芸美術国民健康保険組合(文美国保)とは
文芸美術国民健康保険組合(文美国保)とは、文芸美術にかかわるクリエイターのための健康保険です。
自営業・個人事業主・フリーランスは「国民健康保険」に入るのが一般的ですが、特定の業種・職種ならその人たち専用の「国民健康保険組合」に入れます。
たとえば税理士なら「税理士国民健康保険組合」、美容師なら「美容国民健康保険組合」といったものがあります。
文美国保の加入条件は、文芸・美術などの著作活動に従事していることです。
対象となる職業は、デザイナー・作家・ライター・フォトグラファーなど。
つまり、創作活動に携わる人が加入できる国民健康保険組合なのです。
文美国保の保険料:国保との比較
文美国保の最大のメリットは、国民健康保険(国保)と比べると保険料が安くなることです。
国保の保険料は所得に比例しているため、収入が多ければ多いほど保険料が高くなります。
たとえば神戸市で40歳~64歳の人が年収600万円を稼いだとすると、保険料は次のようになります。
年間の保険料:77万円
1ヶ月あたりの保険料:54,167円
1ヶ月あたりの介護保険料:10,000円
参考:国民健康保険計算機
毎月6万円以上を払うことになるので、かなりしんどいですよね。
国民健康保険は年金生活者や無職の人も入っているため、会社員の健康保険と比べても非常に高いのです。
ところが文美国保なら保険料は定額です。
収入が多い少ないにかかわらず、文美国保の保険料は以下のようになっています。
組合員1人月額:21,100円
家族1人月額:11,600円
介護保険料(満40歳から64歳までの被保険者)1人月額:5,200円
※このほかに加盟団体の入会金・年会費が必要
年収600万円だと、保険料は半額以下になります。
年収が高ければ高いほど、お得度が増すわけですね。
逆に年収が低いと、国保の方が安くなるケースもあります。
一般的には年収400万円を超えたあたりで、文美国保の方がお得になるようです。
文美国保の加入方法
文美国保に加入するには、事前に文美国保の加盟団体に加入しておく必要があります。
組合加盟団体に加入して、そこから文美国保への加入をあっせんしてもらうという流れです。
組合加盟団体には以下のものがあります。
- 日本イラストレーション協会
- 日本デジタルライターズ協会
- 日本ネットクリエイター協会
- 日本グラフィックデザイナー協会
- 日本アニメーション協会
- 日本映画監督協会
- 日本音楽作家協会
- 日本ゲームシナリオライター協会
- 日本広告写真家協会
- 日本漫画家協会
など約70団体
文美国保に加入するには、これら加盟団体の加入要件を満たしておかないといけません。
たとえば「日本イラストレーション協会」なら、イラスト制作を行う個人事業者・法人である必要があります。
具体的には、イラストレーター・グラフィックデザイナー・WEBデザイナー・漫画家といった職業の人です。
そして、加盟団体に加入できたからといって、文美国保に加入できるとは限りません。
加盟団体の審査に通過しても、文美国保の審査に通らないケースがあるんですね。
なので、自分が入りたい団体の窓口で「文美国保に入れるか」を先に問い合わせておいた方がいいでしょう。
アフィリエイター・ユーチューバーは加入できるのか
では、アフィリエイターやユーチューバーが文美国保に加入できるかを説明していきます。
文美国保の加盟団体の中で、アフィリエイター・ユーチューバーと関連してそうな団体は次の4つです。
団体名 | 加入条件 | 職種の例 |
---|---|---|
日本イラストレーション協会(JILLA) | イラストレーション制作に従事する者 | イラストレーター・グラフィックデザイナー・WEBデザイナー・漫画家など |
日本デジタルライターズ協会 | IT分野の著作物の執筆・編集などに従事する者 | ライター・コピーライターなど |
日本ネットクリエイター協会(JNCA) | インターネットを中心に活動している同人クリエイター | ボカロP・絵師・ライター・WEBデザイナー・ゲーム制作者・動画制作者など |
日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA) | グラフィックデザインの実務に2年以上従事している個人 | グラフィックデザイナーなど |
まず、アフィリエイターやブロガーは文美国保の加入条件を満たしません。
文美国保に加入できるのは「創作物の対価として収益を得ている人」なのですが、アフィリエイトは自分の作ったものにお金が支払われてるわけではありません。
アフィリエイトは広告費が収益源のため、「広告業」とみなされるのです。
これはアフィリエイト広告で収益を得ているブロガーも同じです。
アフィリエイト広告など広告費が主な収入源の個人事業主は、業態が「広告業」と見なされるため、著述/芸術家業者の団体である文芸美術国民健康保険組合には加入できません。
次にユーチューバーですが、これは「日本ネットクリエイター協会」なら入れます。
日本ネットクリエイター協会に問い合わせたところ、次のように「加入は可能」と返答がありました。
お問い合わせいただきましてありがとうございます。JNCA事務局でございます。
当会への入会をご検討いただきましてありがとうございます。
当会へのご入会については、ネットクリエイターとして活動されている方であればご入会いただけます。
よって、当会へのご入会後、文芸美術国保への斡旋を行うことは可能なのですが・・・。
当会への入会の目的は、文芸美術国保への斡旋が一番かと思いますのでお伝えいたします。
文芸美術国保への加入には、「文芸美術および著作活動に従事しており、収益を得ていること」が条件となります。
YouTubeのチャンネルの動画制作、という活動されているということですが、YouTuberとしてご自身がご出演といったご活動の場合、実演家としてみなされ、上記の条件は満たせないと判断され、加入できないというケースがあるようです。
また、YouTubeの広告収入によって収益を得ている場合も、加入できないケースがあるようです。
他者からYouTubeにあげるための動画制作を依頼され、動画を制作し、納品し、動画制作費として対価を得ているということであれば、動画制作業として収益を得ているということで、加入できる可能性はあるかと思われます。
とはいえ、クリエイター様個人個人によって収益構造や活動内容は異なりますので、ご自身で一度国保にお問い合わせいただいて、国保の方の見解をいただくのがよろしいかと思います。
そのうえで当会へ入会ご希望の場合は再度ご連絡をいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
協会には入れても、文美国保の審査にパスできるかは分からないようですね。
そこで、文美国保に電話してみました。
問い合わせたところ、「ユーチューバーの加入は不可」とのことでした。
ユーチューバーは広告収益が主なので、創作を生業にしている文美国保の要件には合致しないそうです。
むむぅ、残念です・・・。
アフィリエイター・ユーチューバーが加入できるケース
このように、一般的なアフィリエイターやユーチューバーは文美国保に加入できないことが分かりました。
ただし、アフィリエイターやユーチューバーが加入できるケースもあるようです。
それは、広告収益以外がメインの収入になっているケースです。
たとえばライターとして記事を納品していたり、動画編集を請け負ったりしていて、それが収入の大半を占めている人です。
クラウドソーシングから収益を得ている場合も、当てはまると思います。
- ライターとして記事を納品している
- WEBデザイン・制作を請け負っている
- デジタルコンテンツを販売している
- 動画編集を請け負っている
このような人は、文美国保の審査に通る可能性はあるでしょう。
その場合、確定申告書の職業欄にクリエイターとしての職業を具体的に記載するようにしましょう。
文美国保の加入審査は、この確定申告書の職業欄をもとに判断されるからです。
- ○良い例・・・「WEBデザイナー」「動画編集者」「イラストレーター」
- ×悪い例・・・「自営業」「WEB広告業」「クリエイター」
ただ、人によって収益構造はさまざまですので、詳しくは文美国保や加盟団体に問い合わせてみてください。
僕も自分のコンテンツ販売が増えれば加入できるかもしれませんが、今のところは断念するしかなさそうですね。
国保の高い保険料を払うしかないのか~。うぅ、保険料高い・・・(泣)。